オモウトコロ

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さびしい灯り



私が昔、一年程だったかなぁ、就職前までバイトしていたレストランが閉店する事になった。
正確に言うと、閉店こそしないが、店長がニュージーランドへ移住する為に、店は居抜きで他の人へ渡ることになった。
店長ひとりでシェフでもあったので、全く持って変わってしまうようなものだ。


最後の日に友人と食べに行ったらば、一緒に働いていた別の方も食事にきていた。
思えば実に和気あいあいとしていて、誰もが仲の良い珍しい職場だった。
雑誌に載ったりテレビに出るような店になっていたので、昼食時には行列ができるほど忙しく、体力の要る店だったが、不思議とイヤだった思い出が少ない。


店を渡す事はお客さんには内緒のしょだったので、バリバリ食べて会計の時になって、やっとこっそり店長と話し、花を渡した。
軽く5千円は食べていたと思うが、頑として受け取らずに「偉くなったらもらうから」と言った。そして「向こうで失敗して帰ってきたら、また一緒に働いてくれ」と冗談まじりに言ってくれた。
私は「店長なら絶対成功するって知ってますんで」と笑っておいたが、それはそう思うくらい店長には不思議なパワーがあると思っての本気の発言である。
最後迄働いていた友人は泣いていた。
あーうまかった。
バナナケーキをまた食らいたい。