オモウトコロ

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BURRN!が令和で表紙はB'z

韻を踏もうとして特に踏めてないタイトルなんですけども。驚きました。

どれほどの衝撃だったかを、BURRN!誌のこれまでの流れと合わせてつらつらと書いてみました。
ネタバレ的な部分もありますので、未入手の方お気をつけを。

 

 

まずBURRN!誌について補足すると、HEAVEY METAL 専門誌として1984年から発行。歴代の表紙巻頭は言わずもがな、記事に至るまで、主に「海外アーティストを中心に」構成されてきていました。ウチにある最古の同誌(93年)を見てみても、全然邦楽言及されてません。編集後記にKUNIさんの名前が出てくるくらい。
それでも、80年代後半のいわゆるジャパメタブームの折には増刊で「BURRN JAPAN」が半年に一度ペースで発刊されていましたが、6号で終焉。(追記:あ、2016年になって復刊してます。7号では、浜田麻里さんに過去のB!誌上での酷い扱いについて釈明してたりもします。)

近年になって、編集長の交代劇が起きてから、ようやく邦楽アーティストのページ数が徐々に増えてきてはいたんですけれど、「きっと編集部の人のお気に入りなんだなー」的な側面でしかなく、特定のバンドのみで、おまけ要素が強かったのは明らかでした。
ようやく、2,3年前かな、邦楽アーティスト初の表紙としてLOUDNESS高崎さんが載った、というくらい頑な。
しかし、このところ、2018年にはLOUDNESSが!ANTHEMが!と、連続して邦楽のメタルレジェンドが表紙を飾る事態が起きていて、ふんわりと「あれ、ゆるくなってきたなー、よき良き」とは思っていたんですけれどもね、まさか!まさかですよ!!


「表紙巻頭 B'z」

いやー、コラ画像かな?くらいの衝撃でした。
多分ですけど、一番忌み嫌われていたんじゃないかな、くらいに思っていたもので。

HR/HMの世界ってなんでかとても閉鎖的で、ニワカとかミーハー嫌い、商業的なものを嫌い、でもって洋楽至上主義がキツイっていう謎の雰囲気があってですね、到底Bさんが載ることなどミリも想像してませんでした。
この前の「QUEEN表紙」ですら、あの雑誌にしたらひっくり返る勢いのあり得なさだったんですから。よく同列に語られるAEROやKISSは、死ぬほどこれまで表紙やってたのに。(※QUEENは、HR/HM界では長年「女子が好きなミーハーバンド」扱いなのですよ…)


また、どれだけ邦楽嫌われてたのかっていうと、有名どころでは「聖飢魔IIのアルバムレビュー0点事件」とか、先に出したB!JAPANの編集後記での前編集長の発言(以下、BURRN JAPAN1号:1987年12月号から引用)

「載せても恥ずかしくない…というバンドが余りにも少なすぎる。しかし、最近ではバンドの質も国内レベルで考えればかなり高くなっていますし、彼らを見殺しにするわけにはいかなくなりました」という、失礼の極みなご発言とかですね。
あと、あれだけメタル界に旋風を巻き起こしたBABYMETALはほぼ無視とかね。(同じシンコーミュージック社の「ヘドバン」という雑誌では大特集)

私は正直その雰囲気が嫌いなので、近年は自ら買うことはなかったんですけど、それこそ、そんな87年のB!JAPANとかを未だに取ってあるようなウチの師匠がもはや習慣的に買ってくるもんで読んではいたという感じです。(なおウチの師匠の名誉のために言いますと、同時期の他の音楽雑誌も保存している、邦楽も洋楽も聞く人間です)


B'zは松本さんのジャパメタへの貢献度やなんかを考えてもどこかで載るチャンスはあったと思うんですけど、なんせLOUDNESSすら載らないわけで、これまで同誌で名前があがったりしたのは、こんな感じです。
(把握していないものももちろんあると思いますけど)


STEVE VAI先生の「Ultra Zone」発売時のインタビュー(99年)
TMG 記者会見の記事/Ericのインタビュー/アルバムレビュー(84点)(04年)
・SLASH「SAHARA」リリースインタビュー、Ericのソロアルバムインタビュー(09年)

SUMMER SONIC (INABA/SALAS )レポ(17年)

特殊なのはTMGですかね。アルバムレビューがある。(当然広告あり)

というわけで、今回も広告が表紙の裏とかですね、目立つところにあったり、アルバムレビュー出ちゃったりするんじゃ!と鼻息荒く読みましたが、まさかの純然たる表紙巻頭インタビューのみでこれまたひっくり返りました。

え?、と。
絶ッ対どこかに広告載ってるはず、と探してもない。

アルバムレビューもしれっと無い!
あまつさえ、編集後記やコラムでもこの、大革命号の「経緯」とか「言い訳」も無い!!「令和革命」とか言いそうなのに!

参りました。
「なぜB'zを表紙巻頭にしたのか」ということについては、簡単にはわかりそうにありません。マサとかどっかで話してくれないかな…

正直、タイミングについても(Bさん側のリリースのタイミングにはもちろんばっちりですけれど)よくこの時期で載せたな!と思ってまして。
なぜかというと、3月末にDOWNLOADフェスがあって、そこでHR/HM界の主要バンドが来日してたんですね。だもんで、インタビューなりレポなりが表紙巻頭大特集できちゃう大チャンスだったはずなんです。実際、同号にレポ載ってますけど、中でもSLAYERというスラッシュメタルの重鎮バンドなんかは、引退ツアー中で最後の来日だったんで、こんな貴重な時期に…?という。
ますますわからんです、はい。
(もちろん、記事広告でーす☆って可能性が一番高いとは思ってるんですけどね、それにしても、DOWNLOADフェス蹴るかな…。)

ともあれ、このBURRN!誌の流れは個人的には大歓迎。
遅すぎたくらいだと思っています。
B!JAPANと分けないで、本誌に邦楽が分け隔てなく載るようなことにもっと早くなっていたら、少子高齢化著しい、この界隈が少し違った結果になってたんじゃないかなと。前編集者が洋楽至上主義の権化だったそうなんで、まぁ仕方ないかなとも思いますけど、そのくらい、この雑誌はHR/HM界での影響が強いということでもありますんで。
同社の「ヘドバン」誌がだいぶ革命的にニッチな部分を楽しく切り取る専門誌となって確立しただけに、B!誌には王道を保ちながらも、この界隈を盛り上げていっていただく役目を担っていただきたいものです。
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いやぁ、ほんと、こんな日が来るとはねぇ…

あとは、来月号でSLAYERのトム・アラヤの、客席を眺めるいい顔写真が載ることを期待しております(今号の喜国さんの漫画は、DOWNLOADフェスでSLAYERを見た方なら激うなずきのやつでした)。